京都府精華町 GGJ2019に参加しました

こんにちは、Boltzです。
2019年1月26日から27日にかけて、
京都府精華町で行われたグローバルゲームジャムに参加してきました!!

参加しての感想を書いていきたいと思います!

対象読者として、ゲームジャムに興味をもってはいるもののまだ参加したことがない人や、
ゲームジャムへの参加を決めたけど情報が少なくて、誰かの体験談を見たいという人を想定しています。

今回の記事を通して、ゲームジャムへの参加意欲を高めていただけると嬉しいです。

目次

1. グローバルゲームジャムとは?
2. 今回のチームと完成品
3. 独特のスピード感のもと開発ができる
4. メンバーから受ける刺激
5. 参加を迷っている方へ
6. おまけ 京都観光
7. 最後に

グローバルゲームジャムとは?

まずは「ゲームジャム」とは何かの説明から。
ゲームジャム(GJ)とは、即席チームで、約2日間かけてゲームをひとつ制作するイベントです。

今回は最初にイベント名の最初に「グローバル」が付いていることもあり、
全世界同時開催のゲームジャムとなっています。
イベントが始まってから知ることができる「世界共通のお題」のもとに、参加者はひとつのゲームを作成します。

今回、私は「京都府精華町会場」で行われるGGJに参加してきました。
画像は会場となった「けいはんなプラザ」です。

この会場で行われるGGJは、京都府精華町が会場提供をされているようで、
相部屋ではあるものの、仮眠室としてなんとホテルの1室を使わせていただける(しかも朝食付き)という、
環境としてこの上ないものでした。

今回制作した内容と役回り

このグローバルゲームジャムでは、こちらの作品を制作しました。

(ダウンロードや詳細はこちら): https://globalgamejam.org/2019/games/button

この作品を制作した、会場にて結成された即席チームは
4人のメンバーからなります。

・ディレクターさん
・コンポーザー(作曲家)さん
・プログラマーさん
・わたし

ディレクターさんは全体の流れを見て、必要なところにヘルプに入り、
コンポーザーさんは作曲と効果音の作成、
プログラマーさんはコーディングをされていました。
私は何をしたかというと、グラフィカーをやることになりました。

参加前はプランナーかプログラマーをすることになるかなと予想していましたが、
GGJ開催時間30時間のうち、ほとんどの時間をドローソフトと動画編集ソフトを使って過ごしていました。

ただ、後から考えてみれば、作業内容こそグラフィカーをしたものの
思い描いた仕様を画面イメージに乗せてメンバーに伝えるという、
かなりプランナー寄りのグラフィカーをしていました。

このGGJを通して、ゲームジャムに対して2つの印象を受けました。

独特のスピード感のもと開発ができる

ゲームジャムは30~48時間(精華町会場では30時間)という限られた時間の中で
作品をひとつ完成させる必要があります。

そのため、独特なスピード感のもと開発を進めることになります。
このスピード感を味わうことで、日常の開発にもフィードバックできそうです。

それでは、プランナー目線で企画制作、仕様制定の2つの面から
ゲームジャム特有のスピード感について解説していきます。

企画制作においてのスピード感

企画制作をするにあたって、普段は一人で以下のことを考えます
・ターゲティングと分析
・方向性(ジャンルやプレイ人数)の決定
・ジャンルの研究
・新規性は何か
・世界観はどのようなものか
・スタッフは誰が参加するか
…など、普段企画を作る際には決めることが多いし、時間がかかります。

ゲームジャムではどのように企画を制作するかというと…
・お題に沿って(そわなくてもいい)全員でゲームの案出し
・この案のもとで制作する、とメンバーの合意がとれたら制作開始
・この時点で方向性(ジャンルとプレイ人数)が確定している
・ジャンルの研究、新規性、世界観は開発のノリで後付け
・スタッフはもう結成されている(自己紹介で役割も把握済み)
という様子で、最初の1, 2時間で決まってしまいます。

仕様制定においてのスピード感

方向性が確定しても、意外とメンバーの頭の中のイメージはバラバラです。
そのため、プロトタイプを作ってレビューを繰り返す方式をとっていきます。

今回の場合は、1日目にはUnityでプロトタイプを作って修正…というサイクルは取れなかったので、
主にドローソフトや動画編集ソフトで、画面レイアウトや繊維イメージを作っては
メンバー全員で確認していく流れになりました。
(こうしてエンジンの運用方法やイラスト・作曲などの方向性が固まっていく)
作っては修正のサイクルをとることで、次第に作りたいものが明確になっていきました。

制作したゲームの画面写真(イメージ)です。
最初は「東方シリーズ」のようなイメージで、フィールドが正方形で表現される予定でしたが、
試しに描いてみた画面案で違和感を感じたため、フィールドが正円になりました。

制作した画面案をチャットツール(今回の場合はSlack)に上げることで
全員の意見をすぐにもらうことができ、作成と確認のサイクルを早く回すことができました。

普段個人やサークルで開発している時にはあまりこのような経験はできません。
そのためこのGGJで、プロトタイプを作って即座にメンバーの意見をもらうと
早く開発が進むという体験をできてよかったと思います。

今後の開発でも、とりあえずファイルは制作したものの
自分の手元だけに置いておいて悶々と悩む…といったことはできるだけ避けて、
情報共有と意見収集のためにメンバーと共有を行う行動サイクルをとる必要があると思いました。

ここまでプランナー寄りの立場でゲームジャムのスピード感について解説したつもりです。
これを読んでくださっている方の得意分野はさまざまだと思います。ただ、どの分野の方でも
このようなスピード感ある開発をして得るものはあると思います。

ぜひゲームジャムに参加して独特のスピード感を味わってみましょう!

他のメンバーから刺激を受けられる

今回は制作チームでディレクターの方とご一緒させていただきました。

その方は2日間を通して
全体を見ながら、手が足りないところにサポートに入る、
メンバーの気が向いていない作業を先回りして行うといったことをされていました。

全体を見るために各メンバーの進捗を定期的に確認されており、
そこから手が回っていないところやサポートすべき箇所を割り出していたのだと思います。

これを見て、改めて(特に小規模制作の)ディレクターに必要なこととして
様々な得意分野をもつ方と円滑に話を進められるくらいの技術への理解や、
進捗など疑問に思ったことはすぐ問い合わせるといった姿勢を身につける必要があると感じられました。

今回はメンバーの構成が「企画2, プログラム1, 作曲1」のバランスでした。
似た役職の他のメンバーの方の動きを見て
勉強することができたのは自分くらいだと思いますが、
ゲームジャムではプログラマーが集まりやすい…といった話も聞くため、
プログラマーの方などは参加されると高確率でこのような状況に遭遇すると思います。

また、短時間でどう素材をまとめてくるのかという、
他チームの似た役職の参加者の方の動きも参考にできそうです。
(今回そこまで話を聞く余裕は持てなかったのですが…)

参加を迷っている人へ

2日で制作の経験を積むことができますし、
同じような役職の人の動きを見られるといった点で参加することにメリットがあると思います。

とりあえず、1度参加してみましょう!

今度長崎大学でもやりますので!!

最後に

最後に、私はゲームジャム参加前にかなりGGJの下調べをしたつもりです。
しかし、今回のGGJはどのブログ記事で読んだGGJとも体験が違っていました。
(後々考えたらそれはそうですね, メンバーと会場の環境が違うので)

今回の開発手法も次回のゲームジャムでは通用しないかもしれません。
しかし、日々のゲーム開発の中で培った技術を生かし、このような場所で
技術を通じて人と交流するのは非常によいものだと思います。

…下調べが役に立たないというわけではないです。
Unityのフリーのアセットを用意しておくことやこれまで書いたプログラムで
使えそうな場所を再利用可能にしておくことはとても時間短縮につながって、意味があると思います。

ただ、結局メインで問われるのは、
自分がいま何ができるかということと即興性といった感じがあります。

この記事を読んで興味を持った方も持たれなかった方も、
これまでに創作経験があるのでしたら
ぜひゲームジャムというイベントに参加してみるといいと思います!!

最後に、今回一緒のチームになったメンバーの方や会場の方、
運営の方、本当にありがとうございました。

 

宣伝です!
長崎大学でもゲームジャムをやります!
その事前イベントとして、勉強会を開催することになりました。
まずはそちらに参加されるのも面白いと思います!!

第1回Unity勉強会 in 長崎大学 参加受付中!

おまけ 京都観光

ここからはおまけで、GGJ参加のために京都に前日入りした時にした
京都観光の思い出を書いていきます。

前日 伏見稲荷大社

開始時間的に京都への前入りが必要だったので前入りしました。
伏見稲荷に行きました。

初詣で、おみくじを引いてきました。
「凶のち大吉」…睡眠時間がほぼ無の状況で開発して、
最後に完成とともに達成感を味わう、某イベントを思い起こさせます。

おいなりさん(おいなりさん?)は
なんのゲームジャムの予言をしていたのでしょうか。
(今回はそこそこ寝られたのでよかったです)

なぜかMacと機材一式を担いで稲荷山の山頂までのぼりました(足が死んだ)

夕飯はお友達の勧めで京都駅地下のお茶漬け屋さんに行ってみました。
この世にこんなお茶漬けがあるのかという美味さでした。お友達ありがとう。

精華町

……精華町に行こう!という話をするつもりでしたが、
京都市の観光はたのしい!という趣旨になっていました。

精華町ゲームジャムよかったので、皆さん行きましょう。

ゲームジャム終了直前に渡された精華町のパンフレットをみて、
今度京都に来た時にゆっくり歩いてみたいな〜と思っています。